日本養蜂の歴史(ホーム)


 

西洋蜜蜂の日本における養蜂の歴史はいつどのように始まったのでしょうか? アフリカのサバンナで誕生したと考えられている西洋蜜蜂を今、私たちは飼育し、癒されたり蜂蜜をいただいたりしていますが、どのようにして今日に至ったのでしょうか? 筆者は還暦を過ぎたころから、西洋蜜蜂の日本における養蜂の歴史をきちんと知りたいと思うようになりました。その思いは日に日に強くなり、愛蜂の越冬中に古書をあたったり史料を集めたりして、13年もの間ずっと課題にしてきました。

 

 

 西洋蜜蜂の日本における養蜂の歴史をテーマにした著書はありませんが、養蜂関係の著書の中に西洋蜜蜂の日本における歴史に関する記述は以下のように、多くあります。しかし、断片的であったり、先行著書からの孫引きが多いように思われます。なかなか原資料に基づいた事実が分かりません。

 

○養蜂改良説(玉利喜造、明22、1889、p132~134)

○養蜂新説(花島徹吉、明27、1894、序文)

〇養蜂講義(青柳浩次郎、明治40年、1907、p249)

〇小笠原島の養蜂状況上(岩田太平治、明治43、1910、養蜂の友6月号、p15~17)

〇小笠原島の養蜂状況下(岩田太平治、明治44、1911、養蜂の友4月号)

〇蜜蜂(徳田義信、大正2年、1913、p625~626)

〇日本養蜂歴史年表(野々垣淳一、大正2年、1913、養蜂界第49号付録)

〇実験40年養蜂実務講話(青柳浩次郎、大正13年、1924、p22)

〇蜜蜂第1巻産蜜養蜂(徳田義信、昭和3年、1928、p61~62)

〇最新研究養蜂の真髄(青柳浩次郎、昭和6年、1931、p2)

〇最新実利養蜂の経営(渡辺寛、昭和7年、1932、p19~21)

養蜂の原理と実際 (平塚保雄、昭和18年、1943、p86)

〇実験50年養蜂経営の実際(渡辺寛、昭和25年、1950、p77~80)

〇草莽の農聖蜜市翁小傳(松本保千代編、昭和34年、1959)

〇畜産発達史(農林省畜産局編、昭和41年、1966、p1316~1322)

〇近代養蜂(渡辺寛、昭和49年、1974、p204~209)

〇史談小田原(小田原史談会刊、昭和50年、1975、p137~144)

ミツバチの科学(岡田一次、1975,p169

〇明治農業全書第9巻(昭和58年、1983p411~414) 

〇蜜蜂乱舞(吉村昭、昭和62年、1987、p24~25)

〇ハチミツの話(原淳、昭和63年、1988、p88)

ミツバチのはなし(酒井哲夫、1992、p186

〇洋蜂・和蜂(原道徳、平成8年、1996、p97~120)

二ホンミツバチの飼育法と生態(吉田忠晴、2000,p11

岐阜県養蜂史(岐阜県養蜂組合連合会、平成13年、2001、p2)

日本養蜂協会ホームページ

養蜂の科学(佐々木正己、2003p1

二ホンミツバチの社会をさぐる(吉田忠晴、2005、p25

はちみつとチーズ読本(小田忠信・吉田菊次郎、平成25年、2013、p25~28)

 

 西洋蜜蜂の日本における養蜂の歴史をきちんと知りたい! 史実を知りたい! との一心で筆者は歴史資料を探し、古書を調べ続けました。愛蜂の越冬中しか時間的にも精神的にも余裕がないのもですから、ずいぶん時間がかかりましたが、その間に、今まで知られていない史料を幾つも発見しました。やはり、史実は広く知られている養蜂の歴史とは異なるものでした。そこにはドラマがあり、感動がありました。本稿は一養蜂家のつたない研究成果ですが、これにより、一人でも多くの方に真実が知られ、養蜂の真の先駆者たちに敬意が払われるようになったら、筆者にとってこれ以上の喜びはありません。

  

 西洋蜜蜂の日本における養蜂の歴史に関する手掛かりは、明治24年(1891年)出版の「大日本農史 [第3] 今世」 にありました。本書は明治政府の内務省農務局の編纂によるもので全3巻 [第1] 神代,上世,中世  [第2] 中世,近世 [第3] 今世 [附録] 農事参考書解題付録付です。

 

 以下、大日本農[第3] 今世 を手掛かりに、 西洋蜜蜂の日本における養蜂の歴史を解明していきたいと思います。

 

 大日本農史内務省農務局編纂、明治24年、1891年、筆者所蔵)

 

 

 スマートフォンから閲覧される方が多くなりましたので、スマホ表示に対応できるようにしました。パソコンから閲覧される方には少々煩わしい体裁となりますがご了承ください。スマホから閲覧される場合、メニューを開かなくても下記の各マス内の項目をタップすれば目的ページに移動します。

 

 

お願い!!

 

 本研究はまだ道半ばで完成していません。さらに充実したものにするために、関連する歴史資料や文献、情報などがございましたら、ぜひお教えください。連絡先は本ページ最下段に掲載しております。 

 

 

感謝!!

 

 本研究にあたり、情報提供をしてくださった方々に心より感謝いたします。順次お名前を掲載させていただきます)

 

〇青柳浩次郎の遺品を見せてくださった 青柳浩次郎の孫上坂伸子さん

〇甲斐青柳氏系譜を見せてくださった 青柳浩次郎の生家の青柳三十六氏

宮内庁書陵部蔵史料情報を提供してくださった 父島の延島冬生氏

勧農局小笠原出張所跡特定に協力してくださった 父島の森本和夫翁

小笠原島概史」を贈呈してくださった 故辻友衛氏の妻辻トメ子さん

〇「独逸農事図解第7蜜蜂養法」の写真掲載の許諾をしてくださった 三重県立図書館

○「澳行日記」「澳国博覧会参同記要」「英国竜動府博覧会記事」の所在と東京都公文書館所蔵史料情報をお寄せくださった歴史研究家であり作家である 浦出卓郎氏

〇塚原家一族史の草稿と研究成果を見せてくださった 三沢康武氏

○武田昌次関連の画像を提供してくださった 東京国立博物館

○「草莽の農聖蜜市翁小傳」写真掲載の許諾をしてくださった 和歌山県立図書館

○林洞海の「茶農漫録」の写真掲載の許諾をしてくださった 沼津市明治史料館

○塚原昌義の出奔前後の情報と史料を提供してくださった 静岡大学の橋本誠一教授

○小笠原島で史料・情報の収集をしてくださった 父島の瀬堀ロッキ氏

○青柳浩次郎関連の情報を探してくださった 小田原の府川茂氏

 

 

訪問者様の声 (順次掲載させていただきます。)

 

東京都 s.o

またまた新たな史料をいくつも発見されておられますね。すばらしいです。

 

東京都 k.m

ルーツを知りたいとの熱い思いが史料収集や調査からうかがえます。なので、多くの方が協力されているのだと思います。

 

茨城県 k,a

歴史のひとつ一つが根拠の上に論証されていて、説得力があります。納得します。

 

高知県 m.y

史料収集と調査がはんぱないです。尊敬しちゃいます。

 

岩手県 m.t

今まで種蜂や養蜂器具を購入させていただきましたが、この論文はすごいです。普通の人ではありませんね。

 

東京都 y.a

養蜂の歴史サイトを拝見しました。非常に内容が濃く凄いと思います。

 

熊本県 m.n

勇気ありますね。定説を覆すには大変なエネルギーを要することと思います。しかし真実は力なりです。がんばってください。応援しています。

 

兵庫県 e.m

どんどん内容が充実してきていますね。予定記事がちょうどアップされるタイミングに閲覧中で、更新の瞬間を目撃しました。これからも楽しみにしています。

 

大分県 n.k

岐阜の件も良く論証されています。お見事。あっぱれです。

 

茨城県 t.o

出版されるのなら、良いライターを紹介します。柔らかい文章にしてくれます。

 

神奈川県 t.y

参考文献や引用文献の表記を統一したらよいです。

 

東京都 s.o

良く調べておられますね~。ホームページの記事と言うより、これはもう論文ですね。これを超えるものは出てこないと思いますよ。

 

秋田県 k.m

養蜂の歴史は岐阜から始まったものとばかり思っていました。目から鱗です。このホームページに巡り会えてよかったです。

 

埼玉県 k.k

拝読しました。正直、驚きました。圧巻ですね!! 推論・考察・検証も、、、、素晴らしいです。

 

京都府 m.s

偶然貴サイトを見つけました。まだ作りかけのようですが、内容がすごいですね!!本にしたらいかがですか?

 

 

筆者紹介

 

 筆者は19歳の時、移動養蜂家の元に1年間弟子入りしておりました。当時、某県養蜂協会会長だった師匠は白髪の鬼のような方で、それはそれは厳しく仕込まれました。あれから53年、筆者も白髪となり、時には鬼と思われ、ときには師匠と呼ばれる身となりました。そんな筆者の脳裏に、ここ数年来、浮かんでは消え、消えては浮かんでくるある思いがありました。それは“何かまとめないといけないのではないか・・・・”ということでした。

 

 今まで学んできたもの、培ってきたものを少しずつではありますが、まとめて行きたいと思っております。蜜蜂を愛する方々のお役に少しでも立てたらと思っております。どうぞ、ご活用ください

 

西洋蜜蜂の飼い方は こちら

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貝瀬 収一

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